成分分析とは
成分分析とは、各種材料や素材中を構成する成分や
製品の材料・素材中に含まれている成分を分析し、把握することです。
また、製品の材料や素材に異物や不純物、有害物質が含まれているかなどを成分分析します。
成分分析で元素分析ができる?その方法は?
RoHS分析について
鉛、水銀、カドミウムの3種類はエネルギー分散型X線分析(EDX)で分析が可能です。
EDXで全クロムは分析可能の為1000ppm以下であれば問題ありませんが、
1000ppmを超えると0価か3価、6価かの区別ができないため
ジフェニルカルバジド吸光光度法による分析が必要です。
ポリ臭化ビフェニルとポリ臭化ジフェニルエーテルも同様で、
EDXで全臭素としてなら分析可能の為1000ppm以下であれば問題ありませんが、
1000ppmを超えるとポリ臭化ビフェニルとポリ臭化ジフェニルエーテルであるか
区別できないためガスクロマトグラフ質量分析計による分析が必要にとなります。
- フタル酸ジ-2-エチルへキシル
- フタル酸ブチルベンジル
- フタル酸ジ-n-ブチル
- フタル酸ジイソブチル
上記の4種類はガスクロマトグラフ質量分析計により分析することができます。
成分分析のRoHS(ローズ)対応とは
RoHS指令は電子、電気機器の特定有害物質の使用制限のことで、
欧州連合(EU)による指令のことを成分分析のRoHS対応といいます。
この成分分析のRoHS対応は、2003年2月に公布され、2006年7月に施行され、
また、2011年7月に改正され2013年1月に改正RoHS(RoHS2)指令が施行されています。
RoHS指令とは
初めのRoHS指令では、以下1から6の6物質が規制の対象でしたが、
改正され新たに7から10の4物質が増えました。
- 鉛
- 水銀
- 六価クロム
- カドミウム
- ポリ臭化ビフェニル(PBB)
- ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)
- フタル酸ジ-2-エチルへキシル(DEHP)
- フタル酸ブチルベンジル(BBP)
- フタル酸ジ-n-ブチル(DBP)
- フタル酸ジイソブチル(DIBP)
規制濃度(閾値)はカドミウムのみ0.01wt%(100ppm)でそれ以外は0.1wt%(1000ppm)とされている。
どのような製品、商品が使用を禁止されているかと言うと、
- 大型家庭用電気製品(冷蔵庫・洗濯機・エアコンなど)
- 小型家庭用電気製品(掃除機・時計・電動歯ブラシなど)
- 情報技術・電気通信機器(パソコン・複写機・携帯電話など)
- 民生用機器(テレビ・ビデオカメラ・ハイファイオーディオ・アンプ・楽器など)
- 照明機器(ランプ類・照明制御装置)
- 電気・電子工具(電気ドリル・ミシン・はんだ用具など)
- 玩具・レジャー用品・スポーツ用品
(ビデオゲーム・電気電子部品を含むスポーツ器具・スロットマシーンなど) - 医療機器(インビトロ(体外)診断用医療機器は2016年7月22日から対象)
- 産業用を含む監視および制御機器(産業用の監視および制御機器は2017年7月22日から対象)
- 自動販売機(飲料自動販売機・食品自動販売機・現金自動引出機など)
- 上記カテゴリに入らないその他の電気電子機器
(2019年7月22日から対象。軍事用機器、宇宙用機器、産業用大型固定工具、
大型固定据付機器、輸送機器、ソーラーパネルなどは除外)
また、その他、250ボルト未満で電源、電気・電子機器を接続するケーブル
および代替部品も禁止物質を使用しないことが義務付けられている。
※ただし一部製品については2019年7月までに段階的に規制の対象に加えられている。
成分分析の委託について
栄商金属では、お客様の成分分析の目的に合わせた最適な方法・設備により
各種材料や素材中の成分や組成を分析し、レポートをご提出いたします。
RoHS指令既製物質分析や金属・樹脂材料組成分析のご依頼の流れは、
こちらのサイトにて詳しくご説明していますので、ご覧ください。
ものづくりの町医者 栄商金属株式会社
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